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韮山の反射炉から歴史を学ぶ


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今年の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公、渋沢栄一は幕末から明治維新に活躍した人物です。時を同じくして、静岡県の韮山で活躍した人物がいます。江川太郎左衛門です。
この人物は江戸幕府の韮山の代官でした。彼の一番の功績は韮山反射炉を建造したことです。当時、日本は江戸時代で鎖国をしていました。しかし外国船が日本の近海に出現するようになり、海からの攻撃に対してどのように国を守るのか、が大きな問題になっていました。江川太郎左衛門も海防に大きな関心を持っていた一人です。彼は西洋砲術を学んだ後、幕府の命令によって品川台場という砲台を築造することになりました。そしてさらに、反射炉の築造にも取り組みます。反射炉とは鉄の製造に大いに役立つものです。銑鉄(せんてつ)という鉄鉱石や砂鉄からできた鉄を溶かして、良質な鉄を製造します。その鉄を溶かすときには1000度以上もの高温が必要になります。反射炉では高温にするために中がドーム型になっていて、燃料で起こした熱を反射させ、銑鉄に熱を集中させて、鉄を溶かしていました。そこから反射炉と呼ばれるようになりました。この韮山の反射炉は幕末に実際に使用され、大砲が製造されていました。江川太郎左衛門は激務によって反射炉が完成する前に病気で亡くなってしまいます。その2年後、韮山に反射炉が完成します。韮山の反射炉は2015年には世界遺産に登録されました。
今は遠くへ行くのは難しいかもしれませんが、実際の場所に行き、歴史を肌で感じてみるのはいかがでしょうか。現地へ行くことで、教科書に書いてあることだけではなく、多くのことを学ぶことができます。教科書に載っていることだけが歴史ではありません。近くには反射炉だけでなく、多くの歴史を学べる場所があります。コロナがおさまったら色々な所へ行きたいですね。