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俳句の挑戦


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先日、小学生俳句コンテストが行われ、生徒が自ら書いてきた俳句を持ってきました。五・七・五の十七音という短い語数の中で、生徒たちが書いてきた俳句は、日常生活を描いたもの、感動した風景を伝えるものと様々で、その感性の素晴らしさに驚くような作品も数多くありました。
さて、この俳句ですが、起源は室町時代とされています。俳句よりも歴史の古い短歌の上の句と下の句を交互に言い合う連歌という遊びの中で、上の句を「発句」と呼んだことが由来だそうです。ただ当時はあくまで連歌の一部でその部分を独立させて作品にしようとは考えられていなかったそうです。
この発句を独立させ、「俳諧」として芸術作品に昇華させたのが、みなさんもご存じの松尾芭蕉です。彼が現在の東北地方を旅しながら著した『奥の細道』には現代にも伝わる有名な俳句が数多く描かれています。今でこそ高い評価を受けている俳句ですが、当時は伝統的な短歌と見比べると、歴史も浅く低俗なものと評価されていたようです。しかし、その低い評価に悩みながらも、松尾芭蕉は1000をも超える俳句を残し、それが与謝蕪村、小林一茶に感銘を与え、受け継がれていきます。誰もが成し得なかったことに挑戦する難しさや苦しさは想像を絶するものだったと思います。しかしながら、俳諧という新たな分野に挑戦した松尾芭蕉の挑戦がなければ、今の俳句文化はなかったのかもしれません。このことを踏まえて、私が生徒の皆さんに伝えたいことは新しいことに恐れずどんどん挑戦してほしいということです。新たな挑戦なくして、前に進むことはできません。我々教師一同、生徒の皆さんの新たな挑戦を全力で応援いたします!