7月に入り、中3年生にとってはいよいよ勝負の夏がやってきます。
これまで、幾多の3年生を送り出してきて毎年人が変わったように勉強に打ち込む頼もしい3年生を見てきました。その中でも特に印象に残っている生徒のことを書きたいと思います。
その生徒は、中2から通塾し始めた男子生徒で、入塾当初の面談で、本人の志望校は韮山高校でした。ただ、「学校の先生には今の成績では無理だと言われている。」とのことでした。私はこれからの取り組み次第ではどうにでもなることを伝え、後悔しないようにやれるだけのことをやってみないか。と励ましました。それから彼も中3の夏を迎え、夏期特訓中は毎日、朝から晩まで自習室で黙々と課題に取り組んでいました。誰よりも質問にやってきて、納得するまで帰宅しない徹底した姿勢で頑張っていました。当然の結果ではありますが、みるみるうちに成績も上がり、夢に見た韮山高校も手に届くところまでとなりました。大げさのようですが、夏期特訓中はこちらが彼の体を心配するぐらいでした。まさに別人28号（夏に大きく成長し、別人のように学習に取り組むようになった生徒のこと）の筆頭でした。そして見事念願だった志望校に合格し、今も高等部に通って新たな目標をもって頑張っています。

今年も三進伝統の106時間特訓（スペシャル特訓を含む）が7月27日からスタートします。三進の夏期特訓はただの夏期講習ではありません。教師も生徒も本気で臨む一大イベントです。いろんな中学から志を同じくした素敵な生徒たちが集い、緊張感のある中、真の学びがここ三進にはあります。毎年、中3生達は彼のようにこの特訓を通して、見違えるようにたくましく成長してくれています。
自分の可能性を着実に広げている彼のように、中3生全員が来年の3月に「三進に通っていて良かった。」と思ってくれるように、今年の夏も全力で彼らを支えていきたいと思います。

かわせみ校　塩川雅人