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現代に繋がる古典


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 ここ数週間で急速に肌寒くなってきました。特に、昼間から夜にかけての冷え込みは激しく、体調を崩しやすい季節なのではないかと思います。大切な定期テスト前です、体調にはくれぐれも気をつけましょう。
 さて、その定期テストの範囲でもあるため、自習室などで古典を勉強している生徒が増えています。古典は勉強すれば点数を取りやすい単元ではあります。しかし同じ日本語でありながら文法が独特で、現代語とは全く異なる意味の単語も多いため、苦手意識を持つ生徒も多いのではないでしょうか。
 とはいえ、古語も日本語であることに違いはありません。例えば、中学一年生で学習した竹取物語の中に「飽かず」という表現が出てきます。この意味は「不満足」で、「あく(満足する)」という動詞の打ち消しの形です。漢字で表記すると「飽く」であり、これは今の「飽きる」のもとになった言葉となります。
 「満足する」と「飽きる」では、まるで意味がかけ離れているようにも思えます。しかしこれは地続きの意味の言葉です。人間は気が済むまで何かをすると“満足し”、それ以上に続けてしまうと今度は“飽きて”しまうのです。根っこの意味は同じで、それを良いように取るか悪いように取るかで解釈が分かれるのだと思います。そして後者の意味で、古き言葉は形を変えながらも使われ続けているのです。
 私たちが目にする古典は1000年以上昔の作品もあり、今とは当然ものの見方や感じ方が違います。加えて、多くは貴族など位の高い人間の著作で、私たちとは立場も大きく異なります。しかしながら現代に通ずる部分もあり、それらを探してみれば、古典は少しだけ身近に、そしておもしろく感じられるのではないでしょうか。生徒達がおもしろいと感じるきっかけを授業で与え、それぞれの目標や夢に向かって「飽くなき挑戦」を続けられるよう、これからも教師一同一丸となって指導してまいります!