とある日の小学6年生の算数の授業のことです。授業では円の面積を学習しました。そして、授業の最後にはスペシャル問題に挑戦したのですが、「うわー、難しいなぁ。」とつい言葉が漏れてしまう生徒もいます。しかし、問題を解く生徒達の表情は真剣そのものです。少し時間がたち私がヒントを言おうとすると、「大丈夫です！」「ノーヒントで解きたいです。」と頼もしいことを言ってくれます。ただ、気付けば授業終了の時刻が近づいていました。解説をしようとしたのですが、「最後まで解きたかったな。」と残念そうにしている生徒もいたため、解説は次回の授業にすることにしました。そして、授業終了の挨拶をするなり、何人かの生徒達が集まりはじめました。先ほどのスペシャル問題をどう解くかを話し合っていました。「ここは移動できるよね。」「あー、本当だ！」、「半径は何cmだ？」、「中心角は分かっているから、あとは半径だよね。」、「ここが半径になるんじゃないかな…」と着々と答えに近づいています。私は自然と笑みがこぼれ、心の中で「あと少しだ！みんな、頑張れ！」と応援していました。そして、答えに辿り着いたときの生達達の表情は、満足感に満ちたとても素敵な笑顔でした！
勉強とは一人でするものという印象があるかもしれません。確かに、そういう時もあります。しかし、時には、このように仲間たちと力を合わせて楽しみながら問題を解いたり、勉強を通じてライバルと切磋琢磨していくことで成長していくことができます。私達は、勉強の楽しさを知ってもらい、ライバルの存在を実感したり、目標達成の喜びを感じてもらったりと多感な時期にかけがえのない経験を一つでも多くしてもらいたいと真剣に考えています。