先日ある方の話を聞く中でとても印象に残るフレーズがありました。それは
「人間は本能的に現状維持を心地よいものとして感じてしまう。それを意図的に打破していかなければならない。」というものです。
「現状維持バイアス」と言われるものですね。現状維持バイアスとは、安定性を求める本能に根ざし、変化を避ける心理的傾向のことです。これにより、新しい情報や意見を受け入れにくくなってしまいます。
保守的であると言い換えることもできるかもしれません。それ自体は悪いことではないのですが、この考えが行き過ぎると「成長」自体を抑制してしまうことになってしまうかもしれません。以下のような様々な意思決定や行動に影響を与えてしまうことになります。

● 新しいアイデアや方法に対して否定的な反応を示す
● 既存の情報や意見を過剰に重視する
● 過去の成功体験のみを指針に行動する
● 変化やリスクを避けるために行動しない
● 自分の意見を変えることをためらう

簡単に言うと居心地がいい現状維持を求めるあまり、「新しいことへチャレンジする」ことへの機会が減ってしまうことになるということです。当然「チャレンジ」の機会が減れば、成功・失敗を含めた「経験」の機会が減り、自分が行動（体験）した範囲の中でしか物事を判断しないようになっていってしまうことでしょう。
世の中はどんどん進化し、変化していきます。私が子どもの頃から考えるとびっくりするような技術やツールがあちこちに存在しています。そんな目まぐるしく変化していく世の中に対応するためにも現状維持バイアスを打破し、新しいことへ挑戦し続けていきたいものです。そして生徒たちにも現状で満足することなく、失敗を恐れずにチャレンジし続ける精神を身に付け、将来への可能性を広げていってもらいたいと思っています。