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未来が近づいてくる


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先日私立入試を終え、中3生は次の公立高校入試に向けて動き出しています。沼津高専はいよいよ明日、学力選抜検査が行われます。受験する生徒は緊張しているように見られましたが、頼もしい表情をしていました。こちらも一段と授業に熱がこもります。頑張れ受験生!

さて、話は変わりますが、私はいつも仕事を終え、『news zero』を見ることが生活ルーティンの一つとしてあります。その番組の中でとても興味深い内容が報道されていたので、紹介したいと思います。
それは、先月芥川賞を受賞した作品の『東京都同情塔』の作家である九段理江さんが執筆にあたり全体の5%くらいが生成AIによる文の引用であるという事実についてのものでした。
作品自体がChat GPTの生成AIについて深く関わっているということもあるとのことでしたが、この事実は世間を大きく賑わせ、「海外のメディアからも多数取材の依頼が入っている」と九段さんは話していました。
確かにAIは言語分野において、偏りはあれども、極めて優秀な能力を有しているので、『文学』というジャンルにおいては、活用するにはこれ以上の強い味方はいないかもしれません。それでも、想像力という人間固有の観点が、深くその要素を決するジャンルだからこそ、生成AIが関わっているということに意外性を感じ、話題になったのではないかと思っています。
私も最近は日々の生活や業務の中で、ふとした時に生成AIにあれこれ聞いてみたりします。聞き方によってはとてもためになる回答をしてくれるので、とてもありがたく感じます。何でも答えてくれる相談相手がいるような感覚ですね。(もちろん的外れな回答も多々ありますが…)
身近なところや、日々の便利さに将来の可能性を感じるとともに、より楽でスマートに物事を解決しようとする危うさも感じます。特に子どもたちには、早い段階で悪い意味での楽の仕方を覚えてしまうことのないよう、また周りにあふれる魅力的なコンテンツたちに将来の可能性を飲み込まれることがないよう、いろんな話をしていっているところです。
英語の授業でもAIが人の仕事を奪っていくというような内容を行いますが、生徒たちには、しっかりとした思考力・判断力をもって、自分自身の力で生き抜いていく力を身に付けていき、AIではなく彼らにしか担うことのできない役割を果たしていって欲しいと切に願っています。そのために勉強の課程においてあえて必要な遠回りをさせることもあります。少しでも彼らの将来につながればとの思いからです。うまく意図が伝わらず、寂しい思いをすることもありますが、それでもその思いにしっかり応えて燃えてくれている生徒の頑張りを見る時、のちに感謝の言葉を伝えてくれる卒業生たちの表情を見る度に、ああ、良かったと心から思います。これもAIの取り巻く世界では得られない充足感かもしれませんね。

上記の絵は全てある条件で挿絵を作って、とAIにお願いしてAIが作成したものです。すごいですね。