今回は、富士吉原校の中1の女子生徒について紹介します。
その生徒は小学生の時から、授業中や授業前後でよく質問をし、納得がいくまで理解しようとする頑張り屋な性格であると同時に、時にはクラスを盛り上げるムードメーカーでもあります。中学にあがると、最初の定期テストでは、学年1位になることを目標に掲げ、我々教師にもクラスの他の生徒にも『1位を取る！』と宣言しました。そして、一生懸命に勉強し、当日のテストでも手ごたえを感じて順位を楽しみに待っていました。しかし結果は12位でした。おそらく彼女の中には悔しい気持ちだけではなく、これだけ頑張っても1位ではなかったから自分には無理かもしれないという気持ちも少なからずあったでしょう。それでもみんなの前で宣言したことを思い出し、次こそはという気持ちで諦めることなく必死に勉強しました。学校のワークを全教科3周し、それでもわからない問題は質問しながら言葉にした1位を実現するために努力し続けました。そして迎えた2回目の定期テストでは見事学年1位に輝きました。まさに「有言実行」です。1位を取ったことをクラスのみんなの前で伝えると誰もが驚きの表情でしたが、彼女は誇らしく笑っていました。きっと自分にはできるという自信と1位を取った達成感でいっぱいだったと思います。
みなさんも何か実現したい目標を持った時には言葉に出してみてはいかがでしょうか。昨年3月に現役を引退した元メジャーリーガーのイチロー選手は「言葉にして表現することというのは、目標に近づく一つの方法である」と言っています。誰かに言ったり何かに表したりするのはなかなか勇気がいることですが、人に宣言することで、あきらめないパワーがわいて行動が伴うから結果が出るということですね。そう考えると、試す価値はあると思いませんか？　さぁ、次のテストに向けてみんなで宣言しあいましょう。

富士吉原校　露木 秀人